ソニーの最高級コンデジのRX1シリーズは、小型のボディーでありながら35mmのフルサイズセンサーを搭載しており、高画質を売りにしたカメラです。値段もコンデジと読んでいいのかわからないくらいの高級品です。
今回は2012年11月にデビューしたRX1から2016年2月にデビューした最新のRX1RM2までの3機種の違いを比較していきます。
RX1シリーズの共通特徴
まずはじめにRX1シリーズの3機種の共通の特徴を見ていきましょう。主な共通仕様は以下の通りです。35mmフルサイズセンサー・35mm単焦点レンズが大きな特徴です。
レンズ一体型のカメラとしては最高の高画質のカメラでしょう。
RX1R M2の特徴
RX1R M2は最新のモデルだけあって、2つの旧機種に比べて、機能等が大幅に強化されています。RX1R M2ならではの特徴をまとめてみます。
一番の特徴は、世界初の光学式可変ローパスフィルターの搭載です。ローパスフィルターはモアレを防ぐためにある機能ですが、このローパスフィルターのせいで解像度は低下してしまいます。RX1Rではこのローパスフィルターが搭載されておらず解像度を重視されておりますが、RX1R M2ではローパスフィルターの効果をオン・オフすることができ、解像度とモアレなどの除去効果を撮影者自ら調整できるのです。
- 裏面照射型構造を採用したセンサーを搭載。
- 有効画素数が4240万画素
- 光学式可変ローパスフィルター搭載。
- 像面位相差AF(355点)
- 可動式液晶モニター
- 電子ビューファインダー
- 画像処理エンジンにBIONZ X搭載
- XVAC Sに対応
- WiFi,NFCに対応
一番の特徴は、世界初の光学式可変ローパスフィルターの搭載です。ローパスフィルターはモアレを防ぐためにある機能ですが、このローパスフィルターのせいで解像度は低下してしまいます。RX1Rではこのローパスフィルターが搭載されておらず解像度を重視されておりますが、RX1R M2ではローパスフィルターの効果をオン・オフすることができ、解像度とモアレなどの除去効果を撮影者自ら調整できるのです。
また、画素数も4240万画素と前機種より大幅に増加し、AFも最新の像面位相差AFが搭載されています。
その他、RX1R・RX1にはなかった可動式液晶、電子ビューファインダー、WiFi,NFCなども搭載されており、大幅に機能が追加されております。
RX1RとRX1の違い
RX1RとRX1の唯一の違いが「光学式ローパスフィルターレス」かそうでないかです。
RX1Rはローパスフィルターレスによりレンズの描写性能を最大に活かした解像度を実現しています。解像度の代わりに条件によってはモアレなどが気になる場合があるかもしれません。(RX1R M2と異なり、可変式ではありません。)
逆にRX1はローパスフィルター搭載ですので。モアレなどの抑制はされますが、解像度的には不利になります。
比較表
RX1R M2 | RX1R | RX1 | |
---|---|---|---|
センサータイプ | 35mmフルサイズExmorR CMOSセンサー(裏面照射型) | 35mmフルサイズExmor CMOSセンサー | 35mmフルサイズExmor CMOSセンサー |
総画素数 | 約4360万画素 | 約2470万画素 | 約2470万画素 |
有効画素数 | 約4240万画素 | 約2430万画素 | 約2430万画素 |
レンズタイプ | ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ | ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ | ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ |
F値(開放) | F2 | F2 | F2 |
虹彩絞り | 9枚 | 9枚 | 9枚 |
NDフィルター | なし | なし | なし |
35mm換算値(静止画3:2時) | 35mm | 35mm | 35mm |
35mm換算値(動画16:9時) | 44mm(手ぶれ補正オン)、37mm(手ぶれ補正オフ) | 44mm(手ぶれ補正オン)、37mm(手ぶれ補正オフ) | 44mm(手ぶれ補正オン)、37mm(手ぶれ補正オフ) |
最短撮影距離 | 14cm | 14cm | 14cm |
光学式可変ローパスフィルター | あり | なし(光学式ローパスフィルターレス) | なし |
オートフォーカス | 像面位相差AF(399点) | コントラストAF(25点) | コントラストAF(25点) |
光学ズーム | なし | なし | なし |
全画素超解像ズーム | 2倍 | 2倍 | 2倍 |
タッチパネル | なし | なし | なし |
モニタータイプ | 3.0型(4:3) / 123万ドット / エクストラファイン液晶 / TFT LCD | 3.0型(4:3) / 123万ドット / エクストラファイン液晶 / TFT LCD | 3.0型(4:3) / 123万ドット / エクストラファイン液晶 / TFT LCD |
角度調節機能 | 上に約109度、下に約41度 | なし | なし |
ビューファインダー | 0.39型 電子式ビューファインダー(OLED)、240万ドット | なし | なし |
画像処理エンジン | BIONZ X | BIONZ | BIONZ |
手ブレ補正機能 | 電子式(動画) | 電子式(動画) | 電子式(動画) |
ISO感度 | ISO100-25600 | ISO100-25600 | ISO100-25600 |
連写 | 最高約5コマ/秒 | 最高約5コマ/秒 | 最高約5コマ/秒 |
シャッタースピード(メカ) | 30-1/4000秒 | 30-1/4000秒 | 30-1/4000秒 |
シャッタースピード(電子) | なし | なし | なし |
静止画フォーマット | JPEG、RAW | JPEG、RAW | JPEG、RAW |
動画フォーマット | XAVC S、AVCHD、MP4 | AVCHD、MP4 | AVCHD、MP4 |
4K動画 | なし | なし | なし |
ハイフレームレート(HFR) | なし | なし | なし |
WiFi | あり | なし | なし |
NFC | あり | なし | なし |
マルチインターフェースシュー | あり | あり | あり |
USB充電・給電 | あり | あり | あり |
動作スピード | 起動時間(約1.0秒) / 撮影タイムラグ(0.2秒) / 撮影間隔(0.6秒) | 起動時間(約1.0秒) / 撮影タイムラグ(0.2秒) / 撮影間隔(0.7秒) | 起動時間(約1.0秒) / 撮影タイムラグ(0.2秒) / 撮影間隔(0.7秒) |
幅 | 113.3mm | 113.3mm | 113.3mm |
高さ | 65.4mm | 65.4mm | 65.4mm |
奥行き | 72.0.0mm | 69.6mm | 69.6mm |
質量 | 507g | 482g | 482g |
発売日 | 2016年2月19日 | 2013年7月5日 | 2012年11月16日 |
価格 | おおよそ39万円 | おおよそ24万円 | おおよそ24万円 |
RX1R M2 | RX1R | RX1 |
※価格はソニーストアの価格に基づいていますので、実際はもっと安値で販売されています。
http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-RX1RM2/ http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-RX1R/ http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-RX1/
あとがき
RX1R M2は39万円、RX1・RX1は24万円とコンデジと呼んでいいのかというほど超高級カメラです。(テジタル一眼が余裕で買えてしまう価格です。)
レンズ交換ができないカメラとしては最高級カメラです。35mmの単焦点レンズなので、撮影の幅はそれほど広くないですが、手軽に一眼レフ並みの高画質カメラを持ち歩きたいという方にはニーズがあるのではないでしょうか。
RX1シリーズの3機種の中で比較すると、RX1R M2が値段も高いですが、機能面でもっとも魅力的です。このクラスの高級カメラなので、せっかく買うならばRX1R M2が良いかもしれません。RX1・RX1Rも高画質には違いがないので、RX1RM2の機能にそれほど魅力を感じなければRX1・RX1Rでも十分満足できるカメラだと思います。